コンタクトレンズが
どれくらい酸素を通すのかを
調べようとすると、
似たような2つの言葉がでてきます。
「酸素透過率」と「酸素透過性」の2つです。
とても似ている言葉なんですが、
微妙にちょっと違います。
どういうふうに違うんでしょうか?
酸素透過「率」の方で比較したほうが確実です
コンタクトレンズがどれくらい酸素を
通しやすいかを比較するときは、
酸素透過「率」の方で比較するのがオススメです。
というのも酸素透過性で比較しようとすると、
酸素透過性はこっちのコンタクトレンズの方が高いのに、
実際に酸素を通す量はあっちの方が高いということが起こるからです。
例えていうと、
ものすごい頑丈な防弾ガラスがあったとします。
普通のガラスに比べればすごく強そうですよね。
でも、厚みが1メートルもある普通のガラスと
厚さ2ミリ程度の防弾ガラスを比べてみるとどうでしょうか?
強度としては防弾ガラスのほうが高いはずなんですが、
実際には厚みが1メートルの普通のガラスのほうが
頑丈だと思いませんか?
こういうことが、
酸素透過率と酸素透過性の間にも言えます。
酸素透過「性」÷レンズの厚み=酸素透過「率」
簡単にいうと、
酸素透過性と酸素透過率はこういう関係になっています。
「酸素透過性÷レンズの厚み=酸素透過率」
つまりは、同じ酸素透過性でも、
レンズが薄いほどに酸素透過率は上がるということです。
例えば、ワンデーアキュビューモイストの
酸素透過性は28Dk値となっています。
そして、レンズの厚みが0.084ミリ。
なので酸素透過率は
28Dk値÷0.084ミリ=33.3Dk/t値になります。
Dk/t値となっていますが、
このtというのがレンズの厚みです。
単位はセンチになっているみたいですね。
tのほかにLが使われたりもします。
Dk/T値という感じです。
ネオサイトワンデーというコンタクトレンズがあります。
このコンタクトレンズの酸素透過係数は
9.5Dk値とあんまり高くないのですが、
レンズがとても薄いんです。
レンズの薄さは0.045ミリになっています。
ということは酸素透過率はというと、
9.5Dk値÷0.045ミリ=21.1Dk/t値となります。
酸素透過率が低いわりには
酸素透過率はそこそこの数字になっています。
ワンデーアキュビューモイストが
酸素透過性28Dk値なのに対して酸素透過率が33.3Dk/t値なのに対して、
ネオサイトワンデーは
酸素透過性が9.5Dk値なのに対して酸素透過率が21.1Dk/t値になっています。
というわけで、
そのコンタクトレンズがどれくらい酸素を通しやすいんだろうということを
知りたいときには酸素透過「率」の方で比較することをオススメします。
【次に読むのにオススメな関連記事】
・コンタクトレンズの酸素透過率(透過性)は、なんで重要なのか?