あなたの「実用視力」ってどれくらいですか?
実用視力というのは、
一瞬の視力を測る「視力」とは違って、
1分間、継続的に視力を測った平均値です。
そんな「実用視力」なのですが、
ドライアイを治すと上がるらしいのです。
なぜなんでしょうか?
目次
そもそも、「実用視力」と「視力」はどう違う?
「実用視力」と「視力」って何が違うんでしょうか?
「同じものなんじゃないの?」
って思っている人も少なくないんじゃないでしょうか?
実は結構違うんです。
「視力」についてはお馴染みですよね。
「C」マークが並んだ視力検査表の前に立って、
視力を測っていきます。
じっと「C」マークを凝視します。
一瞬でもハッキリと見ることができれば
どこに穴が空いているのかを知ることができますよね。
つまりは、
最大瞬間視力を測っているようなものなんです。
ハッキリ見えるのは一瞬でいいんです。
それに対して「実用視力」。
こちらは最大瞬間視力だけではなくて、
視力がまだ「C」マークに
ピントが合っていない時の視力も測っていきます。
具体的には2秒おきに1分間パッパッと
「C」マークが表示されていきます。
答えが正解だと、
次に表示される「C」マークは小さく、
答えが外れだと、
次に表示される「C」マークは大きくなります。
それを1分間続けるんですね。
で、その平均の視力を「実用視力」というわけです。
あ、ちなみに「実用視力」は
紙にプリントされた視力検査表じゃ測れなくて
専用のマシンが必要になります〜。
「視力」が良くてもドライアイだと視界がぼやけることがある!?
実用視力がどんなものなのか
分かっていただけたでしょうか?
この視力検査法は
1分間連続的に測るっていうのがミソになってます。
というのも人の視力って
実は一定ではなかったりするからです。
特に、ドライアイの場合には
目を開けている時間が長くなれば長くなるほど
視力が落ちやすいという傾向があります。
目の表面の涙に穴ぼこができて、
光が拡散してしまうようになるからですね。
つまりは網膜にちゃんとピントが
合わなくなってくるということです。
「視力」が1.2とかで良いという人でも、
ドライアイだと妙に視界がぼやける瞬間ってありませんか?
「あれ?」
っていう感じで。
「実用視力」の場合は、
その「あれ?」っていう時の視力も含めて、
その平均値を視力として判断します。
なので、基本的にはほとんどの人は
「視力」よりも「実用視力」の方が低くなります。
で、ドライアイの人ほどその落差が激しいということですね。
つまりは、ドライアイを治すと「実用視力」は上がります!
ドライアイの人ほど「実用視力」が下がるということは、
その逆が言えるわけです。
ドライアイを治せば「実用視力」は上がる!
1分間の間で視力の変化があまりなくなるわけですから、
その平均値は上がります。
これが、ドライアイを治せば
「実用視力」が上がるというカラクリですね。
ちなみにここで注意点があります。
それは、ドライアイを治しても
「視力」が上がるわけではないということ!
つまり最大瞬間視力は上がりません!
NHKの「ためしてガッテン」の影響で、ドライアイを治せば「視力」が上がると勘違いしている人もいる!?
ちなみに「実用視力」という言葉は、
NHKの「ためしてガッテン」という番組で
取り上げられたことがキッカケで
知られることが多くなってきたようです。
ちなみにその時の番組監修眼科医は
慶応義塾大学の坪田一男教授。
「ドライアイ」という言葉も坪田教授が世に浸透させたようですね。
すごい人!
で、「実用視力」というのも
この坪田教授が提唱しているらしいのです。
とはいえ、まだそれほど浸透はしていないようですが。
そんなわけで、「ためしてガッテン」でも
「実用視力」という言葉が使われていたんですね。
その番組の中では、
「ドライアイを治せば「実用視力」が上がる!」
ということがアピールされていました。
まあ、確かにその通りだと思うのですが、
それを見て、
「ドライアイを治せば「視力」が上がる!」
と思ってしまった視聴者も少なくなかったようです。
番組放映直後は
「視力を上げる目薬ください!」
という人が眼科で増えたんだそうです。
というわけで、このブログを読んでくださっているみなさまは
勘違いしないようにしてくださいね。