白内障と緑内障。
まったく別物の目の病気なのですが、
まれに、白内障が進行すると、
緑内障の原因になってしまうことがあるようです。
なんでなんでしょうか?
目次
緑内障には「2つ」のタイプがあります。
まず、緑内障には2つのタイプがある
というところから話してみようかと思います。
緑内障というのは一言でいうと、
眼圧が高くなってしまう病気のことなんですが、
その原因には2つのタイプがあります。
開放隅角緑内障(かいほうぐうかくりょくないしょう)と、
閉塞隅角緑内障(へいそくぐうかくりょくないしょう)の
2つのタイプです。
参考記事:「開放隅角緑内障」と「閉塞隅角緑内障」の違いとは?
排水管が詰まっているタイプと、そもそも、排水管に届かないタイプ。
開放隅角とか閉塞隅角とか言われても、
いまいちパッと分かりにくいですよね。
なので、お風呂場の排水口に例えてみようかと思います。
お風呂場の水が正常に排水されない場合、
2つの可能性が考えられます。
ひとつは、排水管そのものがなんらかの理由で
詰まっている場合です。
詰まりをなんとかしない限り、
水は排水することができません。
そして、もうひとつの方は、
そもそも、水が排水口に達していない場合です。
例えば、排水口をフタで覆ってしまいます。
すると、水は正常に排水されずに
お風呂場にたまっていきますよね。
でも、排水管そのものは詰まっているわけではなく正常です。
実は緑内障にはこの2つのタイプがあるんです。
白内障が進行すると、排水管に届かないタイプの緑内障を引き起こす可能性が。
白内障が進行すると、
2つ目のタイプ。
排水口にフタがされてしまうタイプの
緑内障になる可能性があるんです。
ちなみに、2つのタイプの緑内障。
治しやすいのは圧倒的に2つ目のタイプの緑内障です。
なんといっても排水管そのものは「正常」ですから。
排水口のフタを外してあげるだけで、
水は正常に排水されるようになります。
排水管そのものが詰まってしまうタイプの場合、
クラシアンとか、
プロの業者を呼ばないとなかなか解決することが難しいかもしれません。
まあ、緑内障の場合は、
どちらにしても眼科医さんのお世話になることになりますが。
水晶体が膨らむことで、排水口が塞がれることがあるからです。
ちなみに、なんで、
白内障が進行すると
排水口にフタがされてしまう可能性があるのかというと、
白内障によって水晶体が膨らんでしまうからです。
水晶体って眼球の中にあります。
後ろには硝子体、
前には虹彩があります。
水晶体が膨らんでしまうと、
虹彩の部分を前に押し出すような感じになってしまいます。
そして、目の中の水分である房水の排水口は、
虹彩の根本のあたりにあるんです。
シュレム管と言うのですが、
水晶体が膨らんで、
虹彩の部分をあまりにも押し出してしまうと、
この図のように、
シュレム管までの通り道をふさいでしまうことになります。
(引用元:http://www.shinseikai.jp/department/eyecenter/ryokunai.html)
そうして、緑内障につながってしまうんですね。
過熟白内障にまで進行する前に、眼科医に相談してみましょう。
ちなみに、白内障は進行状態によって
色々と名前がついています。
一番進行している状態の白内障のことを、
過熟白内障と言います。
参考記事:「過熟白内障」って一体どういう状態?
もう、見た目で、水晶体が白くなっているのが
分かるような状態の白内障です。
この過熟白内障になってしまうと、
水晶体もかなり膨らんでしまっていることが予想されるので、
緑内障につながってしまう可能性も高くなるかと思います。
そうなる前に、
ぜひ、眼科医さんと相談してどうするか決めておきましょう。