コンタクトレンズを長時間装着していると
目が酸素不足になると言われています。
目が酸素不足になると言われても
いまいちピンとこないですよね？
目が酸素不足になると具体的にどんな症状が現れるんでしょうか？
目次
目は酸素があるからこそ透明を保っている？
目が酸素不足になるとどうなるのか？
ズバリ、目の透明度が保てなくなってしまいます。
正確には角膜（黒目の部分）の透明度です。
私達の視界って基本的にはクリアですよね。
サングラスや色眼鏡をかけた時みたいに色とかついていないはずです。
これって当たり前のようですが、
実は理由があるんですね。
そう、角膜が透明だからです！
でも、実は角膜が透明度を保てなくなってしまう症状もあるのです。。
角膜の透明度を保つ「角膜内皮細胞」
角膜はなんで透明に保っていられるのかというと
「角膜内皮細胞」
という細胞が働いてくれているからです。
この角膜内皮細胞、角膜の1番下に存在していて、
目の前眼房というところと接しています。
角膜と前眼房の間に挟まれている感じ。
前眼房は、眼房水と呼ばれる
血液に似た成分の透明な液体で満たされています。
で、角膜内皮細胞はどんな働きをしているのかというと、
角膜の中の余分な水分を
前眼房へと汲み出す働きをしているんです。
角膜って実は一定の厚みというわけではなくて、
むくんだりすることがあるんです。
角膜がむくんだ状態だと透明度が保ちにくくなります。
そこで、角膜内皮細胞が働いてくれるというわけなんですね。
角膜内皮細胞は酸素不足に弱くて、しかも、再生しない。。
そんな角膜を透明に保ってくれる角膜内皮細胞なのですが、
あることに弱いんです。
そう、酸素不足にすこぶる弱いんです。
で、都合が悪いことに角膜内皮細胞って
細胞分裂しない細胞なんです。
つまりは再生しない！
「OH！NO！」
そうなんです。
まるで虫歯のようなやつなのです。
虫歯なら歯医者に行けば詰めてくれたり
差し歯をいれてくれたりするのですが
角膜内皮細胞の場合はなかなか難しいようです。。
ちなみに角膜内皮細胞が減ってしまうとどうなるのかというと、
当然のことながら角膜の透明度が保てなくなってきます。
「水疱性角膜症」
と呼ばれる症状になります。
角膜内皮細胞についてはこちらの記事で
詳しく解説しているので気になる人は読んでみてください。
白目部分ではなくて黒目部分が充血する！？
目が酸素不足になると現れてくる症状は
他にもあります。
白目の部分ではなくて
黒目の部分が充血してしまうという症状です。
白目の充血なら結構見慣れた？症状だと思うのですが、
黒目の部分が充血しているところを見たことってありますか？
ちなみにイメージとしては
白目の充血が黒目の部分にまで侵食してしまった感じです。
もし、
「私、そうかも。。」
という人は要注意です！
血液によって角膜に酸素を供給しようとする「角膜新生血管」
なんで黒目の部分が充血してしまうのかというと、
角膜に酸素をを供給しようとしてしまうからなんです。
角膜って実は大気中から酸素を直接取り込むことができるのですが、
コンタクトレンズなどによってその経路が絶たれると、
他のルートを探し始めます。
そう、血管を角膜にまで届かせようとするんです。
血液から酸素を取り込めますもんね。
こうして角膜にできてしまう血管のことを
「角膜新生血管」
と呼びます。
角膜に血管ができてしまうということは
当然のことながら視界にも影響します。
まとめ
というわけで、
目が酸素不足になると起こる症状についてでした。
「水疱性角膜症」も「角膜新生血管」も
失明に至ることもある恐ろしい症状です。
なるべく目を酸素不足にさせないようにしましょう！
ちなみに目が酸素不足になる大きな原因になるのが
コンタクトレンズです。
とはいえコンタクトレンズといってもピンきりです。
酸素を通しやすいものもあれば
あまり酸素を通さないものもあります。
なので、目の健康を考えるなら
なるべく酸素を通しやすいコンタクトレンズを使うことをオススメします。
ちなみに使い捨てコンタクトレンズでは
シリコーンハイドロゲルという素材を使ったコンタクトレンズがオススメです。
こちらの記事でシリコーンハイドロゲルについて
解説しているので気になる人は読んでみてください。
