翼状片。
手術をしても数週間のうちに
再発することが多いと言われているのですが、
なぜ、翼状片は再発が多いのでしょうか？
目次
翼状片は、結膜の細胞の異常増殖が原因？
翼状片。
目頭のあたりの結膜が異常に増殖して、
目の黒目の部分、
つまりは角膜なのですが、
その中心に向かって翼状に広がってしまう病気です。
なぜなのかは、
ハッキリとは特定されていないのですが、
結膜の異常増殖が原因となっているのは間違いがなさそうです。
で、細胞の異常増殖と聞くと、
何かを連想させませんか？
細胞の異常増殖って。。ガンとは違うんでしょうか？
そうなんです。
細胞の異常増殖って聞くと、
ガンを連想してしまいますよね。
でも、安心してください。
翼状片はガンとは違います。
でも、ガンって細胞が異常に増殖してしまうことで、
体がむしばまれてしまう病気ですよね。
翼状片も、細胞の異常増殖が原因でした。
同じようにも思えますが、
何が違うんでしょうか？
良性の腫瘍と、悪性の腫瘍の見分け方。
実は、細胞が異常増殖するにも、
良性のものと、悪性のものがあるんです。
例えば、「ほくろ」。
ほくろって黒く変色した細胞が異常増殖したものですが、
ガンとは違いますよね。
ある一定の大きさになると、
増殖が止まります。
なので、ほくろは良性の腫瘍と言われています。
一定の大きさで止まらずに、
増殖しつづけるのが悪性の腫瘍です。
つまりはガンですね。
ちなみに、良性の腫瘍と、悪性の腫瘍には
ある見分け方があるそうです。
なんだと思いますか？
それは、「規則性」と「対称性」です。
腫瘍がある一定の規則性と対称性を保って大きくなるのであれば、
それは良性の腫瘍の可能性が高いそうです。
反対に、規則性も対称性もなく、
ランダムに大きくなってくるものは要注意だそうです。
「じゃあ、翼状片は？」
というと、
規則性も対称性もあります。
黒目の中心に向かって一直線という規則性もありますし、
翼のような対称性もありますよね。
つまりは、翼状片というのは
良性の腫瘍とも言えるのではないかと思います。
異常増殖をしている結膜の細胞を残してしまうと、再発しやすくなる。
良性の腫瘍とはいえ、
翼状片の原因は、
結膜の細胞の異常増殖です。
手術で取り除くにしても、
見た目では、どの細胞が異常増殖しているのかは分かりにくいです。
なので、異常増殖している結膜の細胞が
残ってしまうこともあるんですね。
そうすると、手術をしても、
また、再発してしまうということになってしまいます。
最近では、手術のやり方も進化して、再発率はかなり低くなっています。
ただ、最近では翼状片の手術のやり方も進化しています。
自己結膜移植という方法があります。
黒目の角膜の部分と、
結膜の異常増殖している細胞の間に、
正常な結膜の細胞を挟むというやり方です。
翼状片は、横から結膜の細胞が伸びてくる病気です。
上とか下の結膜の細胞は正常です。
なので、その、上か下の結膜の細胞をちょっと切り取って、
角膜と、異常増殖している結膜の間に挟むわけなんですね。
そのやり方で、
かなり翼状片の再発率は下がっているようです。
ちなみに、若い年齢で翼状片になると、
細胞の増殖するスピードとチカラも大きいです。
そういう場合には、
異常増殖している結膜の細胞に、
「マイトマイシンＣ」という薬を使う場合があります。
このマイトマイシンCというお薬。
どういうものかというと、
抗がん剤として使われるお薬です。
翼状片は良性の腫瘍とはいえ、
細胞が異常増殖するという現象には変わりがないので、
抗がん剤が使われることもあるわけなんですね。
ちょっと怖いですが、
最近では翼状片の手術の再発率もかなり低くなっているので、
翼状片が気になっているという人は、
信頼のおけるお医者さんを探して、
早めに手術しておくのもいいかもしれません。
