レーシックの術後に遠視化してしまうことがあるのはなぜなのか?

レーシックの手術を受けたら、

近くのものが見えにくくなってしまったという人は

少なくありません。

 

レーシックによって

目が遠視化してしまうことがあるんですね。

 

なぜ、レーシックで

遠視化してしまうことがあるんでしょうか?

 

そのほとんどの理由が「過矯正」によるものだと思われます。

レーシックによって

目が遠視化してしまう理由。

 

そのほとんどは、

矯正度数を強くしすぎてしまったものによる

「過矯正」

だと思われます。

 

例えば、

視力0.1から視力1.0になりたいと思った場合、

視力0.1の矯正度数はだいたい、

-4Dほどなので、

レーシックによって-4D分の角膜矯正をすることになります。

 

1D分の矯正をするには

角膜を約12μmから15μm削る必要があります。

 

-4Dの場合は15μm✕4で約60μmを削ることになります。

 

過矯正というのは

そこを70μmとか多めに角膜を削ることを言います。

 

当然、レーシック後は予定していた視力1.0よりも

視力が良くなってしまいますよね。

 

私達の目は、

水晶体によって

ある程度ピントの位置を調節することができるのですが、

 

過矯正分を

水晶体の調節力でカバーできない場合、

近くのものが見えにくくなってしまうということが起きます。

 

遠視化ですね。

 

なぜ、過矯正ぎみにレーシックが行われることが多いのでしょうか?

それでは、

なぜ、過矯正気味にレーシックが行われることが

多いのでしょうか?

 

それには色々と根深い問題があるように思います。

 

まず、ひとつめは、

レーシックを受けたにも関わらず、

あんまり視力が良くなってないと

患者に言われることを避けるため。

 

レーシックを行う側としては、

手術後に劇的に視力が良くなるという体験を

してもらいたいのではないでしょうか?

 

受けて良かったと思ってもらえますしね。

 

そして、ふたつめ。

 

実績として、

できるだけ術後に良い視力に

なってもらいたいというのもあると思います。

 

医院やクリニックの実績として、

視力0.1から1.0に上がったと言うよりも、

視力0.1から2.0に上がりましたというほうが

インパクトがありますもんね。

 

世間一般的には

やはり視力2.0は魅力的にうつりますし。

 

そして、みっつめ。

 

それは、レーシックの手術後は

だんだんと視力が落ちていくという前提が

あるからなのではないかと思います。

 

レーシックは近視戻りが発生するのが前提の手術?

レーシックの手術のあとに視力が落ちていくことを、

近視戻りとかリグレッションと言ったりします。

 

どれぐらいの割合で視力が落ちていくのかというのは

医院やクリニックによってばらつきがあると思いますが、

手術をして10年後になれば、

半分以上の人は視力が1.0以下になるというデータを

だしているところもあります。

 

つまりは、

レーシックは近視戻りが発生するのが当たり前なので、

それを前提に過矯正ぎみに手術を行うのではないかという可能性です。

 

参考記事:レーシックをした後に、近視に戻る確率ってどれくらいなんでしょうか?

 

近視が強いほど、過矯正ぎみにされてしまうという傾向があるようです。

ちなみに、レーシック手術は

近視が強いほどに角膜を削る量も多くなります。

 

つまりは、近視が強いほどに、

角膜が薄くなってしまうということですね。

 

角膜が薄くなるということは、

眼圧に対する抵抗力も落ちるということでもあります。

 

長い時間をかけて、

薄くなった角膜が外側に膨らんでくるということは

大いに考えられます。

 

つまりは近視戻りする確率が高いということですね。

 

そんなこともあって、

近視が強いほどに、

最初から過矯正ぎみにレーシックが行われることが多いようです。

 

年齢が40歳近い場合は、老眼が始まっている可能性もあります。

それともうひとつ。

レーシックを何歳で受けるのかというのも重要です。

 

というのも、年齢が40歳近い場合、

もしくはそれ以上の場合、

目の老眼が始まっているという可能性がとても高くなります。

 

老眼というのはどういうものかというと、

目の水晶体の調節力が弱まるという現象です。

 

そういう状態でレーシックを受けた場合、

過矯正ではないとしても、

目が遠視化してしまう可能性は高くなります。

 

若い人であれば、

目の調節力があるので近くのものも良く見えるのに、

老眼だと、目の調節力がないので、

近くのものにピントが合わせられないということがあるんです。

 

なので、もし、老眼が始まりそうだという人で

レーシックを考えているのであれば、

ちょっと考え直したほうがいいかもしれません。

 



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