ICLを受けると角膜内皮細胞はどれくらい減ってしまうのか?

眼内に視力矯正用のレンズを

直接挿入することで

視力回復する手術であるICL。

 

ただ、そのデメリットとして、

手術時に角膜内皮細胞が減ってしまう

ということがあるようです。

 

どれくらい減ってしまうのでしょうか?

 

ICLの手術の時は、眼の「どの部分」を切開するんでしょうか?

ICLはインプランタブルコラマーレンズ(Implantable Collamer Lens)の略で、

その名の通り、

眼の中にコラマー素材(HEMAとコラーゲンを融合させた素材)のレンズを

挿入することによって視力回復する手術です。

 

眼の中にレンズを入れるときに、

当然のことながら、

眼の一部を切開しなければいけません。

 

ICLの手術のとき、

具体的には眼のどの部分を切開するんでしょうか?

 

「角膜切開」と「強角膜切開」の2種類の切開方法があります。

多くのサイトでは、

眼の角膜の一部を切開すると

書かれていることが多いです。

 

たしかにそうなのですが、

もっと詳しくいうならば、

 

角膜と強膜の境目を、

「角膜寄り」に切開する方法と、

「強膜寄り」に切開する方法の2種類があります。

 

角膜寄りから切開する方法を「角膜切開」、

強膜寄りから切開する方法を「強角膜切開」というようです。

 

ちなみに、

強膜というのは眼の白い部分のことですね。

 

眼のほとんどを覆っている組織です。

 

で、眼の中に光を取り入れる部分だけ、

透明な角膜でフタをされているようなイメージです。

 

ちなみに、角膜切開と強角膜切開、

それぞれメリットとデメリットがあります。

 

まず、角膜切開のメリットは、

切開が簡単なこと、

そして、デメリットは、

傷口から細菌感染がしやすいと言われていることです。

 

強角膜切開は、その逆です。

 

メリットは、

傷口から細菌感染がおこりにくいと言われていること。

そして、デメリットは、

手術がちょっと難しいという点です。

 

なぜ、角膜切開と強角膜切開で

手術の難易度が変わるのかというと、

 

強膜と一言で言っていますが、

正確には、

強膜の上には結膜と呼ばれる組織が覆いかぶさっています。

 

結膜というのは眼の表面から、

まぶたの裏にまで繋がっている、

袋状になった組織ですね。

 

強角膜切開の場合は、

結膜と強膜、

そして角膜を上手に切開していく必要があるんですね。

 

切開幅3mmほどで「約3%」の角膜内皮細胞が失われるようです。

角膜切開と強角膜切開、

どちらにしてもICLの場合は約3mmほどを切開します。

 

その3mmほどの隙間から、

眼内にICLのレンズを挿入するんですね。

 

そして、眼内でレンズを広げて、

レンズの角の部分を毛様体と虹彩の間に挟み込みます。

 

それでICLの手術は終了です。

 

角膜内皮細胞は、

角膜の組織の1番下に全体にわたって存在しています。

 

角膜を切開して、

眼内にレンズを挿入するためには、

どうしても角膜内皮細胞も切開する必要があります。

 

角膜と強膜の境目を約3mmほど切開すると、

角膜内皮細胞の「約3%」ほどが失われると言われているようです。

 

角膜内皮細胞の密度は1ミリ平米あたり3000個だとしたら、

約90個の細胞が失われるということですね。

 

思っている以上には少ないでしょうか?

 

ちなみに、ICLではなくて、

前房型のフェイキックIOLであるアルチザンの場合、

レンズを眼内に挿入するための切開幅が

約6mmほどになります。

 

アルチザンのレンズは折り畳めないためですね。

 

その場合は、

失われる角膜内皮細胞の数は当然多くなりますね。

 

手術「後」の角膜内皮細胞の減少率はどうなのか?

ICL手術のときの

角膜の切開による角膜内皮細胞の減少率は

約3%です。

 

でも、それだけでは安心できませんよね。

 

ICLの手術を受けた後に、

手術による影響で角膜内皮細胞の減少率が

上がってしまう可能性も考えられるからです。

 

一体どうなのでしょうか?

 

ホールICLの場合、減少率は思っている以上に低いよう。

ICLに使われるレンズには、

2種類あります。

 

2014年以降は、

レンズの中央に幅0.36mmの穴が開いている

ホールICLが使われることが多くなってきています。

 

ですが、その前は、

ICLといえば穴があいていないレンズが主流でした。

 

穴があいていないレンズの場合、

レンズそのものが眼内の房水の流れを妨げてしまうことがあり、

緑内障の発生率が

高くなってしまったりする問題がありました。

 

それを解決するために、

穴なしのICLを受けた場合は、

合わせて、

レーザー虹彩切開術を受けることが推奨されています。

 

でも、このレーザー虹彩切開術が、

角膜内皮細胞の数を減少させてしまうということで

問題視されているんですね。

 

虹彩は角膜の下にあるので、

虹彩にレーザーで穴を開けようとすると、

当然のことながら、

角膜内皮細胞も影響を受けます。

 

そして、虹彩に穴があくので、

眼内の房水の流れが変わってしまうんですね。

 

どうやらそれが、

術後の角膜内皮細胞の減少率に

影響しているのではないかと考えられています。

 

なので、ICLといっても、

穴なしのICLの場合は、

術後の角膜内皮細胞の減少率には注意が必要です。

 

でも、穴があいているホールICLの場合、

今のところ、

術後の角膜内皮細胞の減少率はそれほど高くはないようです。

 

むしろ、コンタクトレンズを装着し続けることによる

角膜内皮細胞の減少率のほうが高いかもしれません。

 

というわけで、

角膜内皮細胞の減少を抑えるためにも、

もし、ICLを受けるときには、

ホールICLの方を受けることをオススメします。

 

関連記事:あなたの角膜内皮細胞、1ミリ平米あたり1500個以上ありますか?

 



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