ラゼックとエピレーシックって
どちらもフラップを作らない視力回復手術方法なのですが、
どういうところに違いがあるんでしょうか?
目次
角膜上皮を剥がす方法が違うだけです。
ラゼップとエピレーシック。
どちらもフラップを作らない視力矯正手術法です。
親戚みたいなものですね。
違うのは、角膜上皮をどうやって剥がすのかという点だけです。
その他はほとんどと言っていいほど同じです。
ちなみに、フラップを作らないという点において、
PRKとも親戚になります。
PRKの場合は親戚というより
親という感じになるかもしれませんが。
まず、PRKが開発されて、
そこからラゼック、エピレーシックが
生まれているという感じでしょうか。
ちなみに、ラゼックとエピレーシック。
どういう手順で手術が行われるのかというと、
まずは点眼麻酔がされます。
そのあとに、なんらかの方法で角膜上皮が剥がられます。
そして、露出した角膜実質に
エキシマレーザーを照射して角膜矯正します。
そのあと、露出した角膜実質を保護するために
保護用のコンタクトレンズを装着します。
参考記事:「PRK」って一体どんな視力矯正手術法なんでしょうか?
エピレーシックはレーシックと名前がついてるけどレーシックではない!?
エピレーシックというのは
名前にレーシックがついていますが、
その手術方法から考えると、
レーシックではないのではないかとも言えます。
というのも、エピレーシックというのは
レーシックの特徴であるフラップが残らないんです。
フラップを作るといえば作るのですが、
後には残らないんです。
フラップを作るけどフラップが残らないエピレーシック。
フラップを作るけど、
フラップが残らないというのはどういうことなんでしょうか?
普通のレーシックの場合、
フラップを作って、ペリッとめくり、
露出した角膜実質にエキシマレーザーを照射して角膜矯正します。
そして、その上にフラップを被せるようにしてもとに戻します。
術後もフラップは残り続けます。
でも、エピレーシックの場合は、
作ったフラップが消えてしまうんです。
エピレーシックはエピケラトームで角膜上皮だけをスライスします。
エピレーシックというのは
エピケラトームとよばれる器具で
角膜上皮だけをスライスします。
「角膜上皮だけを」という部分が特徴です。
通常のレーシックの場合、
フラップを作るためにマイクロケラトームとよばれる器具を使うのですが、
マイクロケラトームは角膜上皮と角膜実質を含めた細胞を、
厚み約160μmの厚みでスライスします。
それがフラップになるわけです。
でもエピケラトームの場合は
厚み約50μmの角膜上皮のみをスライスします。
そして、ギリギリ露出した角膜実質に
エキシマレーザーを照射するわけなんですね。
レーシックのように角膜実質まで含んだフラップの場合は、
角膜上皮も残るのですが、
角膜上皮のみのフラップの場合、
術後に自然と角膜から剥がれ落ちて、
新しい角膜上皮に覆われます。
なので、エピレーシックの場合は
フラップを作るけどフラップは残らないわけです。
ラゼックはアルコールで角膜上皮をふやかします。
ラゼックの場合は、角膜上皮を剥がすのに、
20%ほどに希釈したアルコールを使います。
10秒から30秒ほど角膜の上にアルコールを浸すと、
角膜上皮はその刺激によって半死の状態になります。
角膜実質との接着力も弱まり、
簡単にペロッと剥がれるようになるんですね。
そうして露出した角膜実質にエキシマレーザーを照射します。
そのあとはエピレーシックと同じです。
ラゼックの場合も、角膜上皮は剥がれ落ちます。
アルコールで半死の状態になっているので当然といえば当然ですが。
そして、角膜実質は再生してきた新しい角膜上皮に覆われます。
ちなみに、アルコールを使って角膜上皮を剥がす方法は、
その安全性がまだハッキリと検証されていないようです。
角膜内皮細胞の数を減らしてしまうデメリットが
あるとも言われています。
受ける場合はそのリスクをしっかりと
検証してみることをオススメします。
参考記事:「ラゼック」って一体どんな視力回復手術法なんでしょうか?
参考記事:あなたの角膜内皮細胞、1ミリ平米あたり1500個以上ありますか?