まぶたが赤くはれてしまう、
ものもらい。
学術的には麦粒腫(ばくりゅうしゅ)とも呼ばれていますが、
まぶたが赤くはれてしまうと外見的にも目立ってしまうので、
できるのであればなりたくないものです。
そんな、ものもらい。
なにが原因でなってしまうんでしょうか?
目次
直接的な原因は「黄色ブドウ球菌」です。
ものもらいの、直接的な原因は、
「黄色ブドウ球菌」と言われることが多いです。
黄色ブドウ球菌って一体どんなものなんでしょうか。
ひとことで言うのは難しいですが、
いくつかの特徴をもっています。
まずひとつ。
血が大好きです。
ちょっと怖いですね。
黄色ブドウ球菌は、アルカリ性の環境を好みます。
私達の体の中でアルカリ性の部分って
傷口などの血液がある部分なんです。
そして、ふたつめ。
毒性をもっています。
生体細胞に対して攻撃力があるんですね。
食中毒の原因になったりもしますし、
ものもらいだって、
まぶたがはれた状態ですよね。
じゃあ、黄色ブドウ球菌を「殺菌」すればいいのかというとちょっと違います。
ものもらいの原因が
黄色ブドウ球菌だというならば、
その黄色ブドウ球菌を殺菌してしまえば
いいのではないかと思いませんか?
当然、そう考えるのが当然だと思うのですが、
それだと根本的な解決にはなりにくいかもしれません。
というのも、黄色ブドウ球菌を殺菌するとなると、
黄色ブドウ球菌「以外」の菌も同時に殺菌することになります。
菌には私達の体にとって良い働きをするものもあります。
そういった菌まで
殺菌してしまうことになってしまうんですね。
実は、黄色ブドウ球菌から
私達の肌を守ってくれる働きをする菌も存在します。
もっと根本的な原因は「表皮ブドウ球菌」が正常に働いていないから。
その菌の名は。
「表皮ブドウ球菌」です。
なんか黄色ブドウ球菌と似ていますね。
「黄色」が「表皮」になっただけで、
ブドウ球菌であることには変わりありません。
でも、働きがまったくといっていいほど違うんですね。
仲間なんだけど性格が全く違うことって
色々なところでありますよね。
キノコだって美味しく食べられるものもあれば、
毒をもったキノコだってあります。
実は、ものもらいになってしまう根本的な原因は、
この表皮ブドウ球菌が正常に働いていないから
という可能性が高いんです。
表皮ブドウ球菌が生成する「脂肪酸」が黄色ブドウ球菌から肌を守ってくれる。
表皮ブドウ球菌はどんな働きをするのかというと、
簡単に言うと、
黄色ブドウ球菌から肌を守ってくれます。
さきほど、黄色ブドウ球菌は、
アルカリ性の場所が好きだと言いました。
だからこそ、
アルカリ性である血液を目指して
移動してくるわけなんですが、
反対に、弱酸性の場所が嫌いです。
表皮ブドウ球菌というのは、
私達の肌の表面を「弱酸性」に保ってくれるという働きをするんですね。
肌が弱酸性に守られていると、
黄色ブドウ球菌は、
肌の表面から中にはいっていくことができなくなります。
まぶただってそうです。
弱酸性に守られていれば、
黄色ブドウ球菌はまつ毛の毛穴などから
中にはいっていくことが難しくなります。
表皮ブドウ球菌を正常に働かせるには、適度に汗をかくことが重要かも。
それじゃあ、
私達の肌を黄色ブドウ球菌から守ってくれる
表皮ブドウ球菌は何が好きなんでしょうか?
その答えは、
適度な湿気と適度な脂です。
もっと具体的にいうと「汗」と「皮脂」です!
私達の毛穴から排出される汗と皮脂を食べて
表皮ブドウ球菌たちは生活しているんですね。
そして、その見返りとして、
弱酸性の脂肪酸を排出します。
平たく言えばウンチみたいなものですが。。
それが私達の肌に潤いと免疫力を与えてくれるんですね。
結果として、
ものもらいも予防することができます。
ものもらいになることが多いという人は、
ぜひ、適度に汗をかくことで、
表皮ブドウ球菌を上手に活用してみてください。
散歩でも30分も歩けば汗ばんでくるので、
ぜひ試してみてください。
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